ウェイトマネジメントの栄養学

キーとなるのは「バランスの良い生活」です。

美しく健康的に減量するため、またリバウンドしにくいからだを作るため、ポイントとなるのは「どの栄養素もバランスよく摂取する」ということです。筋肉や皮膚、血液、内臓などの主成分となって私たちのからだを作る「たんぱく質」はもちろん、ウェイトマネジメントの敵のように思われがちな「糖質」や「脂質」も、健康なからだを維持していくためにそれぞれ重要な役割があります。からだの代謝を円滑にする「ビタミン」、糖質や脂質の吸収を遅らせる働きがある「食物繊維」、ウェイトマネジメント中は不足しがちな「ミネラル」も、積極的に摂りたいものです。不足しがちな栄養素の摂取には栄養機能食品を上手に活用するのも一つの方法です。

●栄養のバランスが偏らないようにしましょう

摂取エネルギー量は、当然大切ですが、各栄養素の必要量もきちんと確保することが重要です。毎食「主食・主菜・副菜」をそろえ、バランスの良い食事を心がけましょう。

主食(炭水化物を多く含む食品)

炭水化物は脳や神経系のエネルギー補給のために必要です。極端に炭水化物を制限すると、低血糖になったり、また体内のたんぱく質が、エネルギー源として使われてしまいます。ごはん・パン・うどんといった主食は毎食量を決めてとるようにしましょう。

主菜(良質たんぱく質を多く含む食品)

私たちのからだの約20%はたんぱく質で、これを保持するためにも毎日たんぱく質を摂る必要があります。良質たんぱく質を含む魚・肉・卵・大豆製品などで作る「主菜」を毎食きちんととりましょう。

副菜(ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含む食品)

ビタミンやミネラルは微量栄養素といわれています。からだの中で作ることができないので、食事から十分確保する必要があります。食物繊維は胃の中にとどまっている時間が長いことから空腹感を和らげたり、炭水化物や脂肪の吸収をゆるやかにする働きがあります。野菜類は毎食積極的にとりましょう。海そう・きのこ・こんにゃくといった低エネルギーの食品も上手に利用しましょう。

●おすすめできない、バランスを欠いた食べ方

「○○抜き」や「○○だけ」など、世の中に溢れる、数々の単品ダイエット。手軽で実行が容易なことから、チャレンジする人も多いのでは。ただし、安易な単品ダイエットは、やり方を間違えると、代謝に必要な栄養素が不足したり、筋肉量まで減ってしまうことから、からだを壊したりリバウンドしてしまうおそれがあります。あくまでバランスよく、必要な栄養素を摂ってカロリーを抑える、ということを意識しましょう。

・食事バランスガイド

健康的な食生活のため、1日に「何を」「どれだけ」食べたら良いかをわかりやすくイラスト化したもの。主食~果物まで、目安とした数を「つ(SV)」で示しています。
※「つ(SV)」とは料理の分量を1つ(=SV)という統一した単位で数え、料理区分ごとに1日にとりたい数を示しています。SV(=サービング)とは食事の提供量の単位の略です。

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出典:厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド」

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