地球温暖化への取り組み
温暖化をくいとめる努力をする一方、適応策もとられています。
●省エネ対策
温室効果ガスの排出量を積極的に減らしていく動きが世界的にはじまっています。石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料の使用を減らそうという取り組みです。日本をはじめ多くの国では、現在でも化石燃料を使った火力発電が主な発電方法です。よって、電気全体の使用量を減らすことは、すなわち温室効果ガスの削減につながります。工場などにおける設備を省エネタイプに換える、家庭やオフィスにおいてもエアコンや電気設備を省エネタイプに換える、LED電球を導入するなどの省エネ対策が進んでいます。
●交通機関の見直し
自動車、航空機などの交通機関からのCO2排出は、CO2排出量の約2割を占めているといわれます。再生可能エネルギーを使った電気自動車への移行、公共交通機関の推進、シェアドライブ(1台の車に乗る人数を増やし、走行する車の台数を減らす)、大都市での自転車の活用など、移動手段を考え直すことは、CO2排出削減に少なからず意味があります。
●再生可能エネルギーの活用
石油、ガス、石炭などの化石燃料に変わり、太陽光、風力、地熱などの自然資源によるエネルギーの活用も世界で推進されています。日本においても、特に太陽光発電と風力発電が2012年に政府により推進され普及が進みました。しかし、日本での発電電力量に占める再生可能エネルギー(水力を除く)の割合は、2.2%(2013年度)と、スペインの22.5%、ドイツの18.9%、イギリスの10%など、他の先進国に比べるとまだまだ低いのが現状です。
●気候変動への適応
温暖化をくいとめる努力をする一方で、気候変動に適応していく動きもあります。例えば、農業では、気温の上昇をビジネスチャンスと捉えて、これまでは栽培できなかった農作物や品種の栽培をする。建築業界では、気候変動を見据えて、洪水・集中豪雨に対応できる建築物、これからの環境に対応した施設や住宅を実現しています。