プラスチック容器のこれから

マイクロプラスチックによる海洋汚染は世界的な課題であり、プラスチック容器に関して世界規模での問題解決が急がれています。

●リサイクルの促進

ストローやレジ袋といった身近なものからプラスチックの使用を見直そうという動きが世界的に始まっています。EUでは2030年までにすべてのプラスチック容器をリユース、リサイクル可能にするという目標が定められ、日本を含む世界各国も2030年を目指してリサイクル率を大幅に改善しようとしています。日本でも使い捨て容器を減らすこと、未利用、使用済プラスチックの回収と再生、バイオマスプラスチックへの代替促進をスピードアップすることが求められています。

●BPAフリー

ビスフェノールA(BPA)は、特に胎児や乳幼児への影響が心配され、世界的に研究が進められています。いまだ調査研究段階であるものの、からだに取り込まないほうがよいとされています。BPAは主に、飲食を通してからだに取り込まれます。その要因としては、ポリカーボネート製の食器、容器等からBPAが飲食物に移行する場合と、食品缶詰または飲料缶内面のエポキシ樹脂による防蝕塗装が施された部分から、BPAが飲食物に移行する場合が挙げられます。しかし、国内で製造されるこれらの食品用の器具、容器包装については、早くから代替品への切り替えや、技術改良などがされてきて、飲食を通じて摂取する可能性のあるBPAは極めて微量とされています。国内で販売されている哺乳ビンは、ガラス製などのポリカーボネート以外の材質のものが中心となってきています。

●私たちの行動から

マイクロプラスチックの問題解決を目指し、生分解性プラスチックの開発や、プラスチックを自然界に溶け込ませる添加剤の開発など、さまざまな研究開発が進められていますが、私たちひとりひとりがプラスチックの消費を減らし、リサイクルを心がけていくことが大切です。

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