エイジングとフットケアの関連性
●加齢と足の問題
足のトラブルは、日々靴を履いて頻繁に歩いている年代の人だけの問題ではありません。むしろ高齢になるにつれてトラブルは起こりやすくなり、ケアの重要性も増します。年齢を重ねるとからだがかたくなりがちです。視力が落ちる場合が多く、まず爪を切ることにより慎重さを要します。また皮膚の新陳代謝のサイクルが遅くなる傾向にあるため、角質が肥厚しやすく、入浴の頻度が下がると角質はさらに肥厚しがちです。
このような理由により巻き爪、白癬菌(水虫)、足裏の角化、亀裂などが起こりやすくなるのです。そして足のトラブルに対する予防や対処についての関心も薄くなる傾向にあるため、異変が起きても気が付かないことも多いようです。足に痛みを感じるとどの年代でも歩くことに消極的になりがちですが、高齢者では特にその傾向が強いようです。その結果、足の筋肉が落ち転倒のリスクが高まります。転倒した場合は回復にも時間を要し、寝たきりになる可能性も否めません。高齢者のフットケは介護の現場でも重要視されつつあります。
●いつまでも自分の足で歩くために
いつまでも自分の足で歩くことは理想であり目標にしたいことです。ではどうすれば足の健康を保ちこの目標に近付くことができるのでしょうか。それは足に関心を持つことです。自分の足を見ること触れることで、トラブルや変化が起きたときに早期に気付くことができます。気付くことが早めの対処や治療に繋がります。老若男女問わず、普段から積極的に足に関心を持つようにしたいものです。入浴する前に足の状態をしっかり見る、入浴後にもう一度足の全体の状態、爪、かかと、足の裏をしっかりと見て、健やかな状態であるかできるだけ毎日確認しましょう。爪を切るときには爪の周りもしっかりと保湿しましょう。専門のサロンでトラブルの対処やリフレクソロジーをしてもらうこともできます。いつまでも自分の足で歩いて自立した生活を送り、健康寿命を延ばせるよう日ごろから自分の足を愛おしみ大切にしたいものです。