バスタイム5つの効用

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からだの汚れを落とすだけならば、シャワーで十分と思われがちですが、お風呂にしっかりつかるバスタイムは、心身にすばらしいメリットをもたらします。バスタイムの効用は、温熱、静水圧、浮力、蒸気、抵抗、の5つがあげられ、これらの効用は、リラックスすることだけにとどまらず、美容と健康に大いに関係※があります。

●温熱

お風呂に入るとからだが温まることが感じられます。これは、お風呂につかるとお湯の温熱により体表に近い血液が温められて、その血液が全身をめぐり、からだの深部まで温まるからです。お風呂の環境や個人の体質などにもよりますが、40℃前後のお湯に10~15分ほどつかることで、深部体温(からだの中心部分にある腸などの内臓)が約1℃上がることがわかっています。
体温が上昇することで、基礎代謝、免疫機能、体内酵素の活性などがアップするといわれています。免疫機能が上がることにより、さまざまな病気の予防にも効果的といえるでしょう。

●静水圧

からだがお風呂につかっているとき、お風呂のお湯の重さの水圧が全身にかかります。その水圧は意外に大きく、例えば1mの水深の場合、身長170cm、体重60kgの人の場合の首から下の体表面積から計算すると、全身に約600kgの水圧がかかっています。例えばお風呂の中でウエストを計ると、空気中に比べ数センチ縮むほどです。この水圧により全身の血流が促進されます。特に老廃物を回収して心臓方向に戻る静脈血は、心臓のポンプで押し出される動脈血よりも重力の影響も受け、血流が滞りやすく、水圧の影響で心臓に押し戻されて循環がよくなります。
また湯上りのときには、「水圧のマッサージ効果」があります。お風呂の中で水圧がかかっていた血流が、お風呂から出てからだが水圧から解放されることにより、血が勢いよく流れだします。これはマッサージと同じ効果で、先にあげた水圧により静脈還流効果とともに、全身の血流を促進します。血液は、酸素、栄養素、老廃物、水分、免疫物質、ホルモンなど、生命や健康を維持する多くのものを全身の細胞に運んでいるため、血流をよくすることは全身の健康によい影響を及ぼすといえます。

●浮力

私たちは日々重力の作用を受けていて、立っているときも、座っているときも、寝ているときでも、無意識のうちに重力とバランスをとっているため、筋肉は常に緊張状態にあります。しかしお風呂に入ると、からだは重力から解放されます。物体が液体の中にある場合、浮き上がろうとする力「浮力」がかかります。私たちのからだもお風呂の中で浮力がかかり、からだが軽く感じられるのです。例えば、肩までお風呂に入っている場合、浮力によって体重が約10分の1なります。浮力により筋肉は緊張から解き放たれ、副交感神経が優位となり、心もからだも開放されて高いリラックス効果が得られるのです。

●蒸気

浴室では、お風呂からあがる蒸気が、口腔内、鼻腔内の粘膜をうるおして粘膜の健康をサポートします。粘膜は乾燥すると免疫力が落ち、ウィルスの影響をうけやすくなりますが、お風呂の蒸気を吸い込むことで、うるおいを得られます。

●抵抗

お湯の中では、からだを動かす際に水の抵抗を受けるため、空気中よりも約3~4倍の負荷がかかります。これを利用することにより、少ない負担で効果的に運動効果を得ることができ、筋肉をつけ、からだを引き締めることが期待できます。

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